Q49. ESR装置はどんな会社が販売しているの? 日本の歴史
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ESR50Qs
電子スピン共鳴(ESR)現象は、ソ連の物理学者 Zavoisky がCu2+のESR 吸収の観測に初めて成功し、その成果は1945 年にソ連の物理学会誌に発表されました。( Q50参照 )
日本では、1962年に日本化学会・日本化学近畿支部共催の第一回ESR討論会(現在の電子スピンサイエンス学会)が大阪大学松下記念館で開催されました。ESR討論会には放射線化学、高分子化学、光化学、有機物理化学、生物化学など幅広い分野の専門家が参会しました。
ESR装置は、磁気共鳴の現象を理論的に解明することを目的として開発されました。現在、日本電子株式会社とBrukerが汎用型のESR装置を販売していますが、過去にはVarian Inc. も販売していました。近年では、卓上のESR装置もいくつかの会社から販売されています。日本では数百台のESR装置が、企業、大学、研究機関にて利用されています。