Q04. 電場と磁場、磁束密度、透磁率の単位は何ですか

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電場や磁場は、単位電荷(電気量)、単位磁荷(磁気量)対する力で定義されています。その単位は、それぞれN/C(ニュートン/クーロン)、N/Wb(ニュートン/ウェーバー)です。これは、単位変換により、N/CはV/m(ボルト/メーター)、N/WbはA/m(アンペア/メーター)ともかけ、基準からはかった電圧(電位)を距離で割ったものが電場、電流の流れに対して右ネジの法則でできるものが磁場であることに対応します。電気力線を束ねた電束の密度を電束密度といい、その単位はC/m2(クーロン/平方メーター)となります。また磁束線を束ねた磁束の密度を磁束密度といい、その単位はWb/m2(ウェーバー/平方メーター)またはT(テスラ)といいます。

 電場Eの単位はN/C(ニュートン/クーロン)です。それは電荷q(C: クーロン)に働く力をF(N: ニュートン)とすると、電場EF = qEと定義されるからです。つまり、1 Cの電荷に働く力を電場と呼びます。一方、電場Eは電位Vの勾配でも表すことができます(数式で書くとE = -grad V)。よって、電場Eの単位はV/m(ボルト/メーター)とも表すことができます。

 電束密度Dの単位はC/m2(クーロン/平方メーター)で表されます。電気力線を束ねたものを電束(C: クーロン)といいますが、その密度(単位面積を貫く電束の大きさ)を示しています。ある電荷や電束によってできる電束密度Dの大きさは物質によらず同じですが、電場Eは物質の誘電分極Pにより弱められ、ε0E = D - Pという関係となります。なお、ε0は真空の誘電率です。

 磁場Hの単位はN/Wb(ニュートン/ウェーバー)で表されます。磁荷qmがあると仮定し、そこに働く力F(N: ニュートン)とすると、磁場HF = qmHと定義されるからです。つまり、1 Wbの磁荷(磁気量)に働く力を磁場と呼んでいます。ただし、磁荷は必ずN極とS極がともに存在するため、注意が必要です。一方、導線を電流が流れると磁場が生成する(アンペールの法則)ことから、磁場Hの単位はA/m(アンペア/メーター)とも表すことができます。

磁束密度Bの単位はWb/m2(ウェーバー/平方メーター)もしくはT(テスラ)で表されます。磁束線を束ねたものを磁束(Wb: ウェーバー)といいますが、その密度(単位面積を貫く磁束線の大きさ)を示しています。ある磁束によってできる磁束密度の大きさは物質によらず同じですが、磁場Hは物質の磁気分極Pmにより変化し、μ0H = B - Pmという関係となります。μ0は真空の透磁率です。磁気分極Pmは磁化Mや磁化率χを用いて、Pm = μ0M = μ0χHで表されます。

以上は高校で習うMKSA単位系(SI単位系)の表記です。CGS単位系(cm, g, sを使う単位系)では、磁束、磁束密度、磁場の単位はそれぞれ、Mx(マクスウェル)、G(ガウス)、Oe(エルステッド)といい、1 Wb = 108 Mx、1 T = 104 Gです。

磁石の強さはその磁石がもつ磁場Hで表すこともありますが、磁束密度Bで 表すことも多くなっています。この場合、磁石の強さとしてB0Hと示されます。磁場にさらされた物質は、磁気分極するので、μ0H = B - Pmの関係で物質内部の磁場の強さが変わります。