ESR50Qs
あとがき. 「ESR50のぎもん」によせて

 今回のESRに関する疑問は以上の50件で終わりとなりますが、皆様の疑問は尽きないことと思います。電子スピンサイエンス学会は、電子スピンに関する科学技術の発展を願っている学会ですので、新たな質問は学会事務局までお寄せいた […]

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Q50. ESRの発明の背景: ESR/EPRの発見とYevgeny Konstaninovich Zavoisky

 SR/EPR(Electron Spin Resonance/Electron Paramagnetic Resonance)は端的に言えば、電子のZeeman準位間の磁気モーメントの量子遷移(共鳴)(Larmor回転 […]

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Q49. ESR装置はどんな会社が販売しているの? 日本の歴史

 電子スピン共鳴(ESR)現象は、ソ連の物理学者 Zavoisky がCu2+のESR 吸収の観測に初めて成功し、その成果は1945 年にソ連の物理学会誌に発表されました。( Q50参照 )  日本では、1962年に日本 […]

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Q48. スピンの発見はいつごろですか?

 ゼーマンおよびシュテルンらの実験の結果から、1922年にスピンは発見されたと思われる。  磁場が光に影響することは、1896年にオランダのゼーマンによって発見される。彼は、オランダの小さな町に生まれ、幼い頃から生物や物 […]

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Q47. スピンラベル法について教えて下さい

 スピンラベル法はタンパク質などの生体分子を対象としたESRを用いた構造解析の方法の一つです。この方法では目的物質にESRで検出可能なニトロオキシドラジカルなどのスピンプローブでラベルし、ESR測定から得られるスプンプロ […]

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Q46. スピントラップ法

 スピントラッピング法は1960年代に複数のグループによって見いだされた、短寿命ラジカル種を間接的に検出する測定手法の呼称です。この方法では、次式のように短寿命なラジカル種がスピントラピング剤に付加して生成する準安定なニ […]

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Q45. 活性酸素とは

 「活性酸素種」は英語で「reactive oxygen species略してROS」と呼ばれます。これの言葉は1990年代から頻繁に使用されるようになりました。今では「酸素に由来する、体によくない化学種」として広く通用 […]

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Q44. 生体とESR

 電子スピン共鳴(ESR)装置は不対電子を有する物質、例えばラジカルや遷移金属イオンなどを検出・同定できる唯一の分析機器である。鉄、銅、マンガンなどの遷移金属は生体に重要な金属でタンパク質に結合して働きますので、ヘモグロ […]

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Q43. EDMRってなんですか?

 EDMRは電気検出磁気共鳴(Electrically Detected Magnetic Resonance)法の略称です。整流ダイオード、発光ダイオード(LED)、太陽電池、燃料電池などの半導体が測定対象となります。 […]

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Q42. 研究以外の場面で、ESRは利用されていますか

 製品の品質管理に利用されます。例えば、発酵酒は保管中に酸化反応による劣化を起こすことが知られおり、酸素の存在下では一定期間後に活性酸素種の生成が顕著となり、風味や香味に影響を与えます。植物油の酸敗臭は不飽和脂肪酸の酸化 […]

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