Q07. 共鳴とは何? 共鳴条件とは g値の意味は

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携帯電話やラジオ・電子レンジなどが発する「電波」は光と同様、空間を伝わっていく電場と磁場の振動を起こす電磁波です。「共鳴」とは、これら波による振動のエネルギーが物質など、別のものへとエネルギーとして伝わっていく様子を表す言葉として使われます。音叉による共鳴では、二つの音叉を近づけ片方の音叉Aを鳴らすと固有振動数による空気を揺らす波として音叉Aから音叉Bに音が伝わります。この時、もう片方の音叉Bの固有振動数が音叉Aの固有振動数と等しい時だけ波が伝わります。このように、マイクロ波など電磁波がもっている波の固有振動数に相当するエネルギーだけが別の物質に伝えることができます。

 ミクロの世界では、電子などの素粒子は電磁波と同様に波としてふるまいます。電子の自転運動で生じる電子スピンのエネルギーもある固有振動数を持った波の性質から生まれています。ですから電磁波の照射で電子の自転エネルギーを変えるには、電子の自転による上向きのスピンと下向きのスピンによる波のエネルギー差と電磁波の振動エネルギーとが一致しないと共鳴しないわけです。電子の自転によって環電流が生まれ、電子スピンは磁石としてもふるまうので、外部磁場が存在すると上向きスピンと下向きスピンのエネルギー差は増加します(ゼーマン効果)。この時、電磁波エネルギーと二つのスピンのエネルギー差であるゼーマン分裂が一致する時だけ電磁波エネルギーが電子スピンに伝わる「共鳴条件」となります。